今年もヒヤシンスの水栽培をセットしました。咲き終わった球根は庭に植えて来年も楽しみましょう。水栽培の方法と球根の再利用方法について解説します。
目次
ヒヤシンスの水栽培
球根の水栽培といえばヒヤシンスというくらい定番ですね。ヒヤシンスを水栽培すれば、まだ寒い時期に一足早く室内で春の香りを楽しむことができます。
咲いた後は球根を庭に植えて、肥料をやり、球根を太らせれば、翌年も庭で花を楽しむことができます。
ではまず水栽培の方法とポイントを解説します。
球根の選び方
大きめの球根のほうが豪華な大きい花が咲きます。水栽培は球根のパワーのみで花を咲かせるので、大きさが咲き具合に影響します。しかし小さい球根では咲かないわけではないので、お好みでどうぞ。
売り場で干からびている球根は咲きませんので、できるだけ状態のよいものを選びましょう。水栽培用のものでなくても大丈夫です。
容器
容器はある程度の大きさがあればどんなものでもいいですが、球根が水につからないように支えるものが必要です。上の写真のような水栽培専用容器がホームセンターなどで購入できます。実家ではこちらを使っています。お手軽です。
咲いたところの写真がなくてすみません。これはお高めの大きな球根だったので、見事なのが咲いたそうです。
今年は空き瓶を使用して水栽培をセットしました。イケアのピクルスが大好きなので、イケアの空き瓶がたくさんあります。ふだんはアクリル絵具で絵を描くときに水入れに使用しています。
大きめのパスタソースの瓶もちょうどいい大きさです。根がかなりたくさん出てくるので、あまり小さいと根がきゅうくつになってしまいます。
また植物の成長には酸素が必要です。空気と接する面が広いほうが多く酸素が溶け込みます。したがって、上のような水栽培専用容器の形状は理にかなっていると言えます。
空き瓶を利用した水栽培の方法
空き瓶の口がすぼまっていて、ちょうど根の入る大きさであれば、上に置くだけでも大丈夫です。ただ、たいていの瓶は口が大きくて球根が中に入ってしまうので、球根を浮かせる支えが必要です。
100円ショップやホームセンターで購入できるホビー用の針金を使って支えを作りました。ハサミで切ることのできる細いスチール針金がおすすめです。わたしは0.7mmのものを使用しました。
まず針金のリングを作ります。球根の下にあるイボイボした発根部から根が出てくるので、その外側を囲むように針金で輪を作ります。
針金を3重ほどの輪にして、最後はくぐらせながら一周します。輪っかがあまり大きいと球根が沈んでしまいますし、小さいと根が出るのにじゃまになります。
つぎにリングを支えるブリッジをつくります。4本の針金をそれぞれ2つに折り、リングの針金の間に通します。
瓶の口にのせて、針金を下に折り、針金の上に麻ひもを巻きます。毛糸やリボンでも代用できます。とりあえず何もなければセロテープでも大丈夫です。針金が出ていると危ないので、余分な針金は切り、先端が麻ひもの下に隠れるようにします。
球根を針金リングの上に載せて水を入れます。
ここが最も重要です。球根と水が触れ合う程度まで水を入れます。入れすぎると球根がつねに濡れた状態になり、外皮にカビが出てきます。カビが出たら皮をとってください。根が出たら少し水を減らして球根が水につからないようにすると安心です。針金もずっと水に濡れている状態だと錆びてきます。
根が出るまでは、ひんやりとした暗めの場所に置いて発根を待ちます。本来は土の中で発根・発芽するわけですから、暗いところでも大丈夫です。芽が出てきたら明るい場所に移動したほうが茎の色がよくなります。
ただし、ヒヤシンスは冬の寒さにあたらないと花芽がつかないので、あまり暖かい場所だとよくありません。水温10度で40日前後だそうです。
実家では最初は北側のトイレの前のまったく日が当たらない場所に置き、根が張ったらリビングの窓際に持ってくるようにしています。夜間や留守中はリビングでも10度以下になるので、とくに冷蔵庫に入れたりしなくても咲きます。
水は実家では家族が替えているようすはないのですが、とくに腐ったり濁ったりもしないですね。部屋が寒いからでしょうか。
12月2日の夜にセットして、4日の朝にすでにこんなに根が出ています。芽がもう出ていますが、買うのが遅かったので、売り場ですでに芽が出ているのしかなかったんですよね。いいんだろうか。
新しいこの部屋でヒヤシンス栽培するのは初めてです。冬どのくらい寒いのかまだわかりません。せっかく南向きの部屋に引っ越したのに寒くてもイヤだし・・・。北側の部屋に置いておきますかね。
アクリル絵具で文字を書いてみました。筆で書いたのに、字がヘタなので、マジックで書いたみたいになってしまったとです・・・。ないほうがよかったかな。球根があと2つあるので、あと2つリングを作らないと。
花が咲き終わったら
水栽培で開花したヒヤシンスは養分を使い切っているので、来年も開花させるには、球根に再び栄養を蓄える必要があります。日当たりの良い場所に植えて、肥料を与えて葉をよく育てて、球根に栄養が行くようにします。
花茎を切って土に植え、粒状の化成肥料を与えます。葉が大事なので、葉は切らないように。肥料は土の上からあげても効きますが、植え付ける前に下の土を耕して肥料を入れておくと、根が吸収しやすくなるのでベターです。
(追記)2月上旬、先に咲き終わったヒヤシンスを実家の庭に植えました。容器から出し、新聞紙にくるんで運び、翌々日に植えました。白い根がたくさん出ています。しかし水栽培では栄養不足・日照不足なので、このままでは来年花を咲かせることはできないでしょう。
ここは掘ると根っこや球根が何かしら出てくるのと地面が硬いので、これ以上掘れません。本当は少し土を耕してあげたほうがいいですが、大丈夫でしょう。植え付け深さは、あまり深いと葉に日光が当たりませんし、浅すぎても球根の頭が早めに地上に出て来てしまいます。
上記の2点を気をつけて、程よい深さに。まあ適当で大丈夫です。
となりには去年植えたヒヤシンスが芽が出ていました。寒いので、早く出てくると霜や風で葉っぱの先が傷みやすいです。浅植えだったのかもしれません。球根の個性もあるのでそれだけでもないかもしれませんが。
肥料をまわりにパラパラと。とにかく球根には咲いた後に肥料をやっておくことが重要です。
地植えなのでとくに水やりはしませんが、雨が降らなくて土が乾きすぎるようであれば水をあげてください。
(さらに追記)
こちらは同じく去年植えた水栽培後のヒヤシンスですが、後から芽が出てきたもので、3月中旬にこれから咲きます。つぼみが大きくていい花が咲きそうです。ここは花壇ではないので庭の落ち葉がたまりやすく、有機物が豊富な場所です。
- 極端な浅植えにしない
- 肥料をあげる
- 必要であれば土壌の改善(腐葉土やたい肥など有機物)
このあたりが翌年以降もいい花を咲かせるためのポイントだと思います。
水栽培した球根のその後
うまくいけば翌年には花が咲きます。開花後また肥料をあげることを繰り返せば、あとは地植えのまま毎年咲きます。
濃い紫のヒヤシンス。個人的には紫かピンクがオススメ。庭にヒヤシンスの香りが漂います。
鉢で育てる場合は、葉が枯れたら球根を掘り上げて、カビが出ないように風通しのよい場所で保管し、再び秋から初冬に植え付けてください。チューリップと同様にすれば可能だと思います。
二番花が咲くことも
ヒヤシンスは場合によっては二番花が咲きます。奥のほうに2つ目のつぼみができていたら、早めに一番花を切って、次の花を咲かせるようにしましょう。
おわりに
ヒヤシンスの水栽培は冬のわくわく室内園芸の定番ですね。今年は5個で300円の安い球根なのですが、果たしてどんな花が咲くでしょうか。
1球200円弱のは少々お高めですが大きい球根が届くと思います。立派な花が咲きますが、重くて倒れやすいです。小さな容器だと倒れてしまうので、容器とのバランスに気をつけましょう。
(追記)ヒヤシンスが終わったらグラジオラスを
それから春に植えて夏に咲く球根でオススメなのはグラジオラス。花壇向きですね。
元気な黄色。
ホワイトガーデンとかいいよね。あんまり日本で見ない気がしますけど。
YouTubeやってます
ここまで読んだ方は、ほとんど同じ内容なので見なくてもいいかもしれませんが、ヒヤシンスの動画を置いておきます。よかったらどうぞ。