イギリス

キューガーデンのテンパレートハウスが大改修を終えて再オープンしました、の巻

テンパレートハウス

大改修を終えて再オープンしたキューガーデンの温室「テンパレートハウス」。60億円を投じて改修されたという温室のようすをレポートします。世界最大のビクトリア様式ガラス温室の内部はいかに?


テンパレートハウス(Temperate House)

ビクトジア時代の建築家デシマス・バートンが1960年に設計し、1863年にオープンしたテンパレートハウス。老朽化がひどく、改修のために2013年から公開が中止されていました。

60億円(!)が投じられた改修が終わり、今年2018年5月に再オープン。さっそくイギリス旅行中の6月1日に訪問してきました。

テンパレートハウス

もう一つの温室「パームハウス」よりも横に大きく、中心の大温室の両わきに小温室と中温室があり、それぞれが通路でつながっています。横に長いので写真に収まりませんが、合計で5つの温室があることになります。 

改修工事では6万9000個ものパーツを外して汚れを除去し、修復・交換が行われました。修復したガラスの数は、なんと1万5000枚。鉄骨の塗装に使ったペンキは、サッカーのピッチ4枚を覆うほど大量だったそうです。

参考AFP通信「19世紀英国のガラス温室、60億円かけ大改修 5月再公開へ」

「サッカーのピッチ4枚分」って逆によくわかんない感じもしますけど、とにかく大量です。大量なんです。しかもイギリスだからたぶんファロー・アンド・ボールみたいな高級ペンキなんです。知らないけど。

テンパレートハウス

この骨組みですから数年がかりですよね。でも60億円はかかりすぎな気もするんですけどね。日本だったら地震対策も必要ですね。内部はかなり広いです。上の記事によるとジャンボ機が3機入るそうです。

ジャンボ機ですか。その発想はなかった。入るかな。翼が入るのは中心の棟だけな気がしますが、面積でいうとそのくらいあるということでしょう。

 

大温室

テンパレートというのは「温帯」という意味です。温帯の希少な植物をメインに保存・展示が行われています。

テンパレートハウス

パームハウスと同じく大温室は螺旋階段で上に登れるようになっています。高所恐怖症ですががんばりました。ぐるっと回って反対から降ります。

上から見た印象としては、植物がもっと大きかったらさらにかっこよくなるなるだろう、と思いました。植物が大きく育った頃にまた行ってみたいです。

 

世界で最も絶滅の危険性の高い植物の一つ

温室のなかには説明パネルがところどころに配置されています。その植物の希少性や入手時のエピソードが書かれています。

Dombeya mauritianaという植物は、ロンドン動物学会が発表した「世界で最も絶滅の危険性の高い動植物100種」の1つに数えられています。

この植物は1976年に最後の1株が発見されたものの、1994年にその株が枯れたため自然界では絶滅したと思われていました。しかしその15年後、モーリシャスの奥地でもう1本の生き残りが発見されます。キューガーデンのチームが現地に行ってみると、なんと10メートルもの大木だったそうです。

テンパレートハウス

見た目的に「希少性が」あまり感じられないルックスです(笑)。うちの庭に生えていてもおかしくない。しかし超レア。

現在温室に展示されているDombeya mauritianaは、すべてこれら2株から挿し木で増やしたクローンです。絶滅の危険の理由は農地の拡大だそうです。

このようにキューガーデンは、ただのガーデンではなく、植物種の保存を目的とした研究施設でもあります。ウェイクハーストというもう一つのガーデンには、シードバンク(種の銀行)という施設があり、貴重な植物のタネが保存されています。

 

中温室

テンパレートハウス

2つある中温室の1つです。まだ植物は植えられたばかりな感じなので、建物に関心がなければパームハウスのほうが楽しめるかもしれません。

あちらは植物が鬱蒼と茂っています。水も撒いているので高温・高湿度です。厚着しているとくらくらしてきます。

テンパレートハウス

ガザニアやブルーデージーなどの南アフリカのお花が咲いています。

テンパレートハウス

かっこいいアロエがあったり。

テンパレートハウス

ストレリチア・レギネが咲いていたり。

中温室は基本的に南アフリカやオーストラリアの植物が多かったと思います。

テンパレートハウス

オレンジのプリムラとピンクのイワタバコ科っぽい何か。ストレプトカーパスでしょうか。

テンパレートハウス

Callicarpa tomentosaの花。ムラサキシキブの仲間らしい。

テンパレートハウス

大温室と中温室をつなぐ小温室にはゼラニウムとマーガレットが飾ってありました。ちょっとまだ展示物はこなれてない感じでしょうか。公開から1ヶ月もたっていないので、まだ空きスペースが多い感じがしました。だんだん充実してくるでしょう。

 


おわりに

わたしはキューガーデンは今回で4回目だと思いますが、テンパレートハウスは初めて訪問しました。よみがえった美しいガラスの温室のなかで、これから木生シダやDombeya mauritianaが大きく育ってくれるでしょう。想像するとうっとりしますな。ぜひ行ってみてください。

ではまた。

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