冬から早春のこの時期にピンク色に紅葉する姫秋麗。とても育てやすく、挿し木や葉挿しで増やすのも簡単です。姫秋麗の季節に応じた変化やピンク色にするコツについて解説します。
グラプトペタルム姫秋麗
うちにある普及種の多肉はだいたいそうなのですが、この姫秋麗も1つのカット苗からたくさん増えました。
去年、引越しでバルコニーの姫秋麗はほとんど処分してしまい、その後はほとんど存在を忘れていたのですが、先日実家に帰ったら姫秋麗がピンク色に染まっていて、あらためてこの時期の姫秋麗はいいなあ、と思いました。また緑になると風景の一部になるのですが・・・。
実家の姫秋麗。去年の夏から秋にかけての完全放置による葉焼けや虫食いが残っています。真冬には夜間の外気温は氷点下になることもありますが、姫秋麗は寒さには比較的強いです。
これは東京のルーフバルコニーに雪が降ったときの写真です。右下の白いのは雪です。かなり寒かったと思いますがノーダメージです。この鉢はあまり紅葉していないのはなぜなんだろう。日当たりが悪かったのかな。
秋麗の手前でプランターのふちにはみ出ているのが姫秋麗です。このプランターも同じ東向きバルコニーにありましたが、こちらはうっすらピンクになっていますね。でも実家のほうがピンクでしょうか(気温が低いので)。
姫秋麗をピンクにするコツ
基本的には虹の玉の紅葉の比較についての記事でも書きましたが、
- 太陽光
- (氷点下にならない程度の)低温
- 軽度の水ストレス(水やりを減らす)
が重要です。
「姫秋麗がピンクにならない」とお悩みの場合は、上の3点に気をつけてみてください。屋内に入れると、紅葉しにくくなりますし、徒長しやすくなります。
徒長というのは、節と節の間がのびて間延びしたように見えることをいいます。
これは観葉植物のストレリチアの鉢にお邪魔している姫秋麗です。同じ時期でこんなに色が違います。
落ちた葉っぱを入れておいたら育ってしまったのですが、水やりの回数が多いのと、寒くなってから室内に入れていたのが原因で、ひょろーんと徒長しています。こうなる前に移植してあげましょう。
暖かい季節の姫秋麗
気温上昇とともに紅葉は冷めてきて、やや間延びした感じになりますが、真夏を除き、挿し木や葉挿しでどんどん増やせるので、伸びてきた部分をカットして土に挿しましょう。乾いた土に挿せば、容易に根付きます。
葉挿しもできますが時間がかかるので、わたしはほとんど挿し木で増やしました。葉挿しは、わざわざやらなくても勝手にぽろぽろと葉が落ちやすいので、落ちた葉っぱは鉢に放り込んでおきましょう。後は忘れてしまっても気づくと増えている・・・おそろしい子!
同じ鉢でずっと育てていると増えすぎて根詰まりしやすいです。根詰まりすると一つ一つが小さくなりますが、さらにストレスがかかるので余計にピンクになります。ただ生育は悪くなるので、植えかえるか、先端を切って挿し木で更新しましょう。
挿し木で寄せ植え
ピンクに紅葉している今の時期は、挿し木を寄せ植えにするとかわいいです。
まだこれは挿したばかりで根付いていませんが、このあとセダムが黄色い花を咲かせてにぎやかになりました。
鉢が小さいので、根付いて伸びてくるとこの状態はキープできません。根詰まりしたり、蒸れたり、養分が足りなくなったり。このお菓子の詰め合わせみたいなかわいい状態を楽しんだら、また植え替えてあげるといいんじゃないでしょうか。
これはマーガレットレッピンの記事で経過をご紹介している鉢です。これくらいあると、横にも大きく育てることができるのではないかと思います。もう土がガチガチなので、今年は解体しないといけないかもしれません。
プランターで育てるのもおすすめ
トラブルが少なくどんどん増やせるので、ほかの丈夫な多肉と一緒にプランターで育てるのもおすすめです。
パープルヘイズ、ルビーネックレス、子持ち蓮華、パープルヘイズ、ブロウメアナ、レフレクサムのような横にも増える多肉と一緒に植えてあげると、土が隠れるのでいいんじゃないかと思います。
ブロウメアナやルビーネックレスは本当によく増えます。これは11月の写真でまだそんなに寒くないはずですが、けっこう姫秋麗がピンクですね。
茎が上に伸びる種類の多肉ばかりだと、下葉が枯れていくので下のほうがスカスカになってしまいます。パープルヘイズは去年の秋に挿し木したのがだいぶ増えてきました。まだ若葉なので緑色ですが、今年の冬は紫色になってくれるでしょう。
おわりに
まだ寒い地方もあると思いますが、関東はだいぶ暖かくなってきました。暖かい日が増えて、多肉が生育期に入っているようであれば、早春は挿し木や植え替えに絶好の季節ですので、増えた多肉の先端をカットして挿し木してみましょう。
紅葉が残っている時期に挿し木をすると、根が伸びて水が吸えるようになるまでしばらく紅葉を楽しめますよ。
ではまた。
わたしの持っている多肉本はこちらの2冊。いずれも入門書としておすすめです。