多肉植物

レアなアロエを種から育ててみよう! アロエの魅力、育て方・種まきのコツ

アロエ ペグレラエ
「レアなアロエを種から育ててみよう!」といわれて、「え、なんで?」と思ったそこのあなた! 

あなたは・・・、たぶん正常です。アロエなんて、道端の植え込みや空き家とかにありますよね。

わたしもそう思っていた時期がありました・・・。アロエがきれいに見えるようになるなんて。種から育てるなんて。

世の中の99%からしたら、ちょっとへんな人でしょう。そこをあえて、残り1%の人とアロエを育てるよろこびを共有したい。

というわけで、アロエ栽培初心者が、僭越ながらアロエの育て方について語ります。

さまざまなアロエ

その前にさまざまなアロエの姿をご紹介。キダチアロエやアロエベラ以外にもいろいろあります。

マデイラ植物園

マデイラ植物園の多肉ガーデンです。手前にあるのはプリカティリスでしょうか。アロエ博士じゃないので自信はありません。

こちらは淡路島にある奇跡の星の植物館のディコトマです。わたしがいままで見たディコトマのなかでは、いちばん太いでしょうか。推定年齢300年以上。購入時の幹の直径1メートル、高さ3.5メートル、重量1.5トンだそうです。日本に来ちゃったか。どう日本は? 

ホームセンターでも最近は小さいディコトマを売っています。子々孫々に受け継いで、ぜひこれくらいの太さにしてくださいね(笑)。これくらいの太さにすると、けっこうな値段で売れるんじゃないでしょうか。

ペグレラエ

アロエ・ペグレラエです。南アフリカ産で、自然界では絶滅が危惧される希少種です。

楽天で数年前に小さい苗を2つ購入しました。育て方が悪いので、ちょっと変な形になってしまいました・・・。もっと横に広がってほしいんですが、鉢が小さいのでしょうか。

アロエ

上の写真はイギリスのサボテンショップにあった見事なアロエ。ペグレラエでしょうか? 水を辛めにして低温にあてると赤くなるそうです。超かっこいい。

これもペグレラエでしょうか? ちっちゃいのもかわいいです。丸っとしたフォルムとトゲトゲ感とブルーっぽい色がいい!

アロエ ペグレラエ

わたしが種から育てたペグレラエです。ようやく少しペグレラエらしい感じが出てきた頃です。1本1000円で売るとすると・・・(ゲス顏)。

種から育てたアロエ・マルロシーです。下葉が枯れるばかりで、まったくやる気がありません。完全に反抗期です。「植え替えしろ、ゴルァ」という声が聞こえます。多肉用の土では乾きすぎるようです。

アロエ マルロシー

今はこんな感じです。相変わらず浅い鉢に植えているので小さいです。

アロエ マルロシー

手前左のように、何が気に入らないのかちっちゃいままのもあります。マルロシーにかぎらず、アロエは大きくなる個体と小さいままで育たない個体の差が激しい印象があります。

これも種から育てたアロエ・ラモシシマです。鉢が小さいです。適切な大きさに鉢を大きくしていったほうが成長が早いと思います。

アロエ ラモシシマ

ラモシシマは、1株だけ別鉢にしたこともあって今年はかなり成長しました。ほかの小さいのは相変わらずです。一緒に発芽したとは思えません。植え替えてもっと深さのある鉢にしたほうがいいのはわかっているんですが・・・。

アロエ白磁盃(はくじはい)です。五反田のビッグバザールで購入しました。1500円でした。購入したときは、真っ赤になっていて花茎が伸びていたんです。ギュッと閉じていて、寒いところで水をもらっていなかった感じでした。とてもきれいだったのですが、うちに来たらずっと緑色・・・。一年中代わり映えなし。

エイラ・ド・セラードのアロエ

ポルトガル・マデイラ島にあるエイラ・ド・セラードという山頂の崖にたたずむ孤高のアロエ。キダチアロエだと思います。

マデイラ島で宿泊したワイナリーの片隅にあったアロエ畑。アロエベラかな。食べるんでしょうか。黄色の花がきれいです。マデイラ島では農園付き邸宅のことをキンタというのですが、その多くは現在ホテルになっています。

アロエ・ポリフィラ

葉が渦を巻くので有名なアロエ・ポリフィラです。ロンドンのキューガーデンで撮影しました。これも希少なアロエで、暑さに弱いので育てにくいアロエです。花も大変きれいです。

 

アロエの育て方

アロエといってもさまざまなので育て方はひとつではありませんが、アロエを種から育てて気づいた点を少し。キダチアロエのような日本でも地植えで丈夫に育つタイプのアロエは、またちょっと違うかもしれません。

引っこ抜いてみるとわかりますが、アロエの根は太くて少なめです。そのため、この根を健康に保つことが重要です。乾かしすぎても根が枯れるし、水をやりすぎても腐ります。

多肉植物なので根が傷んでなくなっても、しばらくは大丈夫です。乾いた土に楊枝などで支えて立たせ、根が出るまで水はあげません。時期によっては根が出るまで数ヶ月かかるかもしれません。

ただし発芽したばかりの幼苗のうちは、根がなくなるとかなりの確率でブヨブヨになって枯れます。

 

置き場所

日あたりのよい場所に置いてください。日にあてたほうがしっかり育ちます。真夏は半日陰がいいです。先端が焦げたり、カラカラになって痩せたりします。

 

用土

排水性がよく、ある程度の保水性がある土を使用します。わたしは1、2週間水やりをしないときもあるので、多肉用の土では幼苗には乾きすぎるようです。

水やりの頻度や置き場所によって異なるので一概に言えませんが、水やり少なめなら園芸用培養土や赤玉土を多めに混ぜたり、水やり多めなら多肉用の軽めの土を多めにしたりして、環境に合わせてブレンドするのがいいと思います。

また最初の頃は、根と葉の境目を基準にして植えていたのですが、それよりも少し深植えになってしまったもののほうが成長がよかったので、いまは気持ち深めに植えています。

肥料は緩効性肥料を少しあげると育ちがよくなります。わたしはマグァンプKの小粒タイプを植え替えのときに少しだけ土に入れています。粒が小さいので使い勝手がいいです。

 

種まき

アロエ発芽

赤玉土を熱湯消毒し、ポットまきにしました。半日陰に置いて絶対に乾かないようにします。100円均一の容器に入れてあります。フタを閉めると湿度が保てるので便利です。

よく見ると黒い種のまわりに白い外皮がついていますが、カビの菌糸が出てくるので、まくときにとれるならとってしまったほうがいいと思います。

アロエ発芽

数日後、発芽しました。時期は5月初旬にまきました。7月頃に再びまいたのですが、5月のほうが発芽しました。

以後はなるべく日にあてて、完全に乾かさないように管理します。乾きにくくても根が成長しにくくなり、根腐れして枯れてしまうので、土の選択が重要です。

赤玉土の小粒を使用して、上のほうは微塵にするといいと思います。肥料は入れません。

アロエの発芽

ここまでは難しくないんですが、問題はここから・・・。エアコンの室外機の上に置いて忘れてしまい、カラカラにしてしまいました。カラカラにすると色が薄くなります。

水を吸うとまた緑色に戻りますが、根が枯れてしまったものは水を吸い上げられません。ある程度大きければ、それでも根が出てくるまで持ちこたえられますが、まだ小さいとそのまま枯れてしまう場合もあります。

寒い時期は基本的に成長しませんので、できるだけ秋までに大きく育て、冬になったら水やりの頻度を少なくします。真冬は室内に入れ、明るい場所に置いてください。春に成長が再開したら新しい土に植え替えます。

 

おわりに

アフリカでは絶滅が危惧されているものも多いアロエ。貴重な原種のアロエでも、工夫しだいで種から育てることは可能です。

種の入手が難しいかもしれませんが、手に入ったらぜひチャレンジしてみてください。

偽物が出回っていますので信頼できるところから購入してください。Amazonは海外から出品できるのでとくに注意が必要です。某オークションでもアロエに限らず偽物の種が多く販売されています。

ではまた。

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