今日は、多肉植物の挿し木や葉挿しが発根しない原因や、発根してもその後うまく育たない原因を考えてみます。
原因その1 適期ではない
挿し木や葉挿しは、春や秋の気候のいい時期にするとうまくいきます。
これだけで、冬や真夏にするよりも大幅に成功の確率が高まるでしょう。また冬か夏ならば、一般的な春から秋にかけて成長するタイプの場合、夏のほうがいいでしょうね。
春なら数日で発根
関東であれば3月、4月、5月、9月、10月、11月がいいのではないかと思います。暑くなるまでに、あるいは寒くなるまでに、根をはることができるからです。
その年によって暖かい春もあれば寒い春もありますし、日本は南北に長いので、「何月から」というのは厳密ではありません。参考までに。
たとえば、15度と20度って、人間は着込めばいいだけなのでそんなに差を感じないかもしれませんが、植物にとってはものすごい差なんだと思います。
室内に置いてある観葉植物を見ていると、15度と18度とか、わずか3度の違いでも成長が違います。種の発芽もすごく温度が重要です。
置いておくだけで根がボーボー
以前、冬にとれてしまった葉をペット用ヒーターの上で葉挿しして育てたことがあります。できないことはないのですが、かなり時間がかかります。気温が上がってからやったほうが簡単です。
また植物は気温だけでなく日照時間も感じとっています。ですから本来は、日照時間が短くなっていく秋よりは、長くなっていく春のほうがいいわけなのですが、日本の場合は夏の到来が早く高温多湿なので、その点では秋がいいともいえるわけです。
一方、観葉植物は高温多湿が好きなので春や夏がよく、秋の挿し木はリスキーです。
解決策 春や秋まで待つ
原因その2 置き場所がよくない
室内の暗い場所だと日照が足りないので、光合成がうまくいかなくなります。光合成がうまくいかないと、植物は必死で日光を求めて伸びようとします。すると、発根に回すパワー(成長ホルモン)がなくなってしまいます。
暖かい時期であればすぐに発根するので問題ありませんが、時間がかかればかかるほど、日照不足はジワジワと多肉の体力を削っていきます。
ほどほどに明るい場所であれば、根がないのに無駄にエネルギーを使って上に伸びる必要がありません。徒長もしませんし、蓄えたエネルギーを発根に回すことができます。
ただし明るければいいというわけでもなく、一日中強い直射日光の当たる場所は、ものによっては根が出る前に干からびてしまう恐れがあります。上のほうの根がボーボーの多肉植物は、直射日光の当たる夏のベランダに置いてあったものなので、直射日光が絶対ダメかというとなんとも言えないのですが・・・。品種の違いですかね。
とくに葉が薄いタイプのセダムは直射日光下では水分が失われやすいです。また春の屋外は、夜間の気温はまだ寒いと思います。種類や温度、時期によるので一概にどこがベストとはいえません。
また葉挿しは健康な葉のほうが成功の確率が高まります。成長ホルモンは新芽のほうで盛んに生成されているからです。老化した葉や、枯れそうな葉はあきらめましょう。
また若い葉がいいからといって中心からとると形が崩れますから、下のほうの元気そうな葉を使うといいでしょう。葉の根元を軽く左右にゆすると茎からはがれるようにとれます。葉の根元に成長点があるので、そこを傷つけると芽が出ません。
解決策 乾燥しすぎない、ほどほどに明るい場所に置く
と書いたのですが、ものによっては真っ暗でも発根はするようです。下記の記事をご覧ください。
原因その3 土がよくない
これは発根してからの問題ですが、土がよくないと発根後の根の成長に影響があります。
市販されている多肉植物用の土には、ゼオライトやパーライト(土というより石)の割合が多すぎるものがあります。なんかこう砂利みたいな。
大きい多肉ならばそのような土でもさほど問題ありませんが、小さい葉挿しだと、根がうまく入っていけないんじゃないでしょうか。
多肉はカラカラにしても葉は枯れませんが、根は案外と弱いです。根が枯れていても葉っぱだけで生きられるのが多肉の偉いところですが、やはり根を育てないと上もよく育ちません。
葉挿しで増えた女雛
わたしの場合は、観葉植物用の土と多肉用の土と赤玉土をブレンドするといい感じでした。
土を捨てられないので使用済みの土をプランターに入れていたのですが、観葉植物用の土は粒子が細かいので、多肉用の土や赤玉土の隙間を埋めてくれ、根が入って行きやすくなります。
また適度に湿り気があるので、発根後の根がよく育ちます。水は挿した直後はあげないようにします。
逆に、泥のような排水性の悪い土は根腐れの原因になります。
植物の根は呼吸しているので、酸素が必要です。細かすぎる泥のような土は、隙間がないために酸素が少ない状態にあります。水を含むと酸素がさらに少なくなってしまいます。
根の窒息死、すなわち根腐れです。
ジメジメしているとコケが生える
買ってきた土が多肉に適しているかどうかわからない場合は、次のような簡単なテストをしてみてください。
- 土に水をかける
- 手のひらに土をのせる
- ギュッと握って手を開く
手を開いても握った形のまま崩れないようであれば、水抜けが悪く酸素を含みにくい土です。
このような土には、粒の大きな乾きやすい土をブレンドすると、隙間ができて土中の酸素を保つことができるようになります。
多肉植物用の土でもいいですし、パーライトやゼオライト、赤玉土などでもいいでしょう。赤玉土オンリーでも育ちます。ただ無肥料なので肥料が必要です。
水やり頻度や置き場によって違うので、土のブレンドに正解はありません。乾きにくい土であれば水やりを減らせばいいわけですし、雨ざらしの場所であれば乾きやすい土にしてあげればいいわけです。
解決策 土を改良する
おわりに
多肉植物の葉挿し・挿し木がうまくいかない原因について、わたしの失敗経験に基づき、基本的な3つのポイントをまとめてみました。
環境によっても違いますが、また各論的にはまだいろいろありますが、大きなポイントとしては、以上の3つが大事なのではないかと思います。
多肉植物を育てるのが初めてなら、入門書的な本を読んで、多肉植物がどういうものかを理解することをおすすめします。
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ではまた。