去年の夏に多肉植物を地植えしていた花壇に残っていた多肉植物が、寒さに負けずに生き残っていました。毎年地植えで冬越ししている寒さに強い多肉植物もご紹介します。
目次
地植えで冬越し
実家の庭は北関東なので真冬の夜間気温は氷点下になります。雪は数回降る年もありますが、今年は暖冬だったので1回だけでした。
多肉植物は、基本的には鉢植えで玄関前に置いています。一部の耐寒性の低いもの(カランコエなど)は室内に取り込み、セダム・ゴールドビューティーと爪蓮華は地植えにしています。
去年の大寒波でも地植えで大丈夫だったので、この2種類はかなり耐寒性があると思います。
セダム・ゴールドビューティー
名無しで購入したのですが、たぶんゴールドビューティーというセダムだと思います。一般的にセダムは耐寒性が高いものが多いですが、これは本当に丈夫でグランドカバーにおすすめです。ちぎって土の上に置いておくだけで根付きます。
先端を寄せ植えの隙間に植えるとかわいいので、ちぎった残りを去年玄関わきに捨てていたのですが、もうこんなに。雑草が抑えられるので他の植物が育てられない隙間などにもおすすめです。
寒さで傷んでもカットすればいまの時期はどんどん新葉が出てきます。黄色い花がかわいいです。
これは去年春先に作った寄せ植えですが、先端が少し赤く紅葉していますね。寒さにあたったからで、マンションのベランダに置いてあるのは暖かいので赤くなりません。
レンガの間に勝手に生えてきた、ど根性ゴールドビューティーを発見。ちぎれて飛んでいったものが根付いたのでしょう。
セダムトリカラーやドラゴンズブラッドなどと一緒にセダムの寄せ植えとして購入したのですが、これが圧倒的に丈夫でした。結構ジメジメしている場所でも平気な感じです。
爪蓮華
これはうちに昔からありまして、うちでは最も古い多肉植物なのですが、なんと数十年前にうちの屋根に生えていたものを採取したらしいのです。野良爪蓮華です。だから厳密に言うと、爪蓮華なのかどうかわかりません(笑)。
どこの田舎だよ、って感じですが、聞いたときはびっくりしました。
人工物に好んで根をおろす性質があり、古くは人家の石垣塀や瓦屋根の隙間などから自然に生えていた。
とウィキペディア「ツメレンゲ」に書いてあります。
関東以西に分布し、雪や霜にも耐え、枯らすのが難しいくらいタフな植物です。冬はカラカラに枯れたようになります。とくに水を切るとそうなります。子持ち蓮華と違い、黒くなってちょっと汚いです。暖かくなるとまた新芽を出します。
去年エアコンの前の花壇に間隔をあけて植えてみたら、かなり増えてきました。雑草が多い場所なので、雑草が生えないようにするためです。
こういう乾きにくい土に植えると、冬でもあまりカラカラにならない感じです。温度があれば引き続き水を吸っているからだと思いますが、耐寒性は低くなると思います。鉢に植えて水を切っていたのはカラカラになっていました。
このブロックの隙間も雑草が生えるので去年少し隙間に置いてみたところ、根付いて増えました。たぶん枯らすほうが難しい。屋根に生えるくらいですから。厳密に言えば、屋根にたまった土の上でしょうか。
うちではなぜか花はあまり咲かないです。ニョキニョキと伸びて花が咲きますが、まだ何回かしか見たことがないです。
初めての地植え冬越し組
夏に花壇に植えたものを一部残しておきました。家の壁に沿ってつくったレイズドベッドの花壇なので少し軒下になっていて、土は乾きやすいです。
セダム・レフレクサム
レフレクサムは今年初めて地植えで冬越しさせてみましたが、鉢植えだったのよりも元気です。鉢植えのは乾きすぎだったかもしれません。わりと水が好きな印象です。
これも非常に丈夫で、どんどん増えます。ブルーっぽい色がきれいなので、先端だけちぎって寄せ植えに入れるとかわいいです。
ゴールドビューティーとレフレクサムを隙間に詰めると、寄せ植えがさらにカラフルになります。
子持ち蓮華
子持ち蓮華も初めて地植えで冬越ししましたが、もともと寒さに強いそうなので大丈夫でした。
鉢植えだと冬はカラカラに枯れたようになるのですが、地植えの子持ち蓮華は、2月の寒い時期に見たときも葉が開いたままで、外側の葉がうっすら透明になっていました。地植えは多少は雨があたるのでカラカラにならないようです。
ちらり。ここにもいた。ニゲラとレフレクサムとゴールドビューティーが、冬の間おしくらまんじゅうをしていたエリア。
虹の玉
虹の玉は掘り上げたはずだったのですが、一部残っていました。
子持ち蓮華と仲良しっぽい虹の玉。かわいい。
虹の玉もセダムなので、地植えで冬越しできるのかもしれません。でも大雪が降ると雪の下になってしまうので、どうでしょうかね。雪が降らない地方だったら全然いけそうですね。
室外機の前の花壇にもあった。今年はもっと多めに地植えして、冬越し実験してみようかな。
ルビーネックレス
ルビーネックレスも初めての地植え冬越しでしたが、こちらも大丈夫でした。鉢植えよりも元気なくらい。
ルビーネックレスは、秋に見たときはしっかり根付いてなくて、雨ざらしの花壇ではダメなのかと思ったのですが、今年の冬は雨が降らなかったのでしっかり根付いたようです。
2月に見たときはシワシワのカラカラでしたが、水をあげたらプリプリになってきました。
挿し木してしばらくは、根が出ていても乾燥気味がいいと思います。土が濡れていると根を伸ばす必要がないので、根が浅くなるのかなと思います。
姫秋麗
雑草に埋もれて完全に忘れられていた、小さな姫秋麗。成長はしていないけど生きてますね。
きみは多すぎるので、しばらくそこでがんばってくれたまえ。
朧月
朧月らしきものを発見。残っていた葉っぱから生まれたようです。寒かったのか、だいぶピンク色です。
きみもここでがんばってくれたまえ。あとで仲間を植えてあげよう。一緒に写ってる棒はなんだろう(笑)。
天気予報の最低気温と栽培環境の温度差
寒い日にベランダや軒下で温度を測ってみて、天気予報の温度とどのくらい差があるかを把握しておくと、天気予報を見たときに「明日は注意が必要だな」とか「まだ大丈夫だな」という判断ができます。たとえばベランダのほうが数度高ければ、最低気温が0度でも実際にはそこまで冷えないわけです。
カランコエのなかまは一般的に寒さに少し弱いです。下記リンクの雪の日も胡蝶の舞だけ凍傷になっていました。
氷点下でもマイナス1度、3度、5度ではおそらくかなりちがいます。マイナス1度でも実際にはベランダや軒下は氷点下にはなっていないからです。これが大幅に下回ってくると確実に凍りますから、寒さに弱いものは凍傷になってしまうでしょう。
最低最高気温を測るのにオススメ。
おわりに
うちは雪国というわけではないので、もっと寒い地方のかたは、多肉植物の冬越しは大変だろうと思います。しかし暖かければ、また夏の苦労があり、マンションのベランダにある多肉は、夏のほうがしんどそうです。
東京のルーフバルコニーで大雪が降ったときのようすは下記の記事でご覧ください。
あとこの本に、上記の記事の大雪のときだと思いますが、マイナス7度になって、かなり被害が出たと書いてあったと思います。立ち読みしました、すみません(笑)。内容はすごく参考になることが書いてありました。
最低気温が0度(要注意)、マイナス3度(環境によってはまだギリ大丈夫かも)、5度(かなり厳しめ)、7度(あちゃー)って感じかなと思います。
というわけで、もとから寒さに強いものばかりですが、今年の地植え冬越しの結果でした。何かのお役に立てば幸いです。
(追記)あれから3年後・・・
さてこの多肉花壇はどうなったでしょうか。よかったら動画でご覧ください。