イギリスで見かけるセンペルビウムはこんなにきれい。うちにあるセンペルビウムは、ほぼ一年中緑色です。どうしたらこんなに赤くなるんでしょう。
種類によっても違うでしょうけれど、ここまで真っ赤なのをみると、うちにあるのと何が違うのかと思えてきます。
というわけで、今回はセンペルビウムの紅葉について考えてみたいと思います。
目次
センペルビウムの豆知識
その前に、どうでもいいかもしれませんが個人的にちょっと気になる、Sempervivumの発音を調べてみます。
カタカナ表記の限界はありますが、wikipediaによりますと、イギリスではセンペルヴァイヴム、アメリカではセンペルヴィーヴムと発音されるそうです。
日本ではセンペルビウムでほぼ定着しつつあるので、センペルビウムということにします。
センペルビウムは欧州全域に自生する高山植物
Semperviumはラテン語で「Live forever(永遠に生きる)」または「Always alive(つねに生きている)」という意味だそうです。
環境があえば永遠に増殖するかもしれませんが、欧州原産の高山植物なので日本の夏は苦手です。
年季が入っている雰囲気の鉢とセンペルビウム。かもしだす「永遠に生きる」感。
RHSローズムーアのアルパインプランツ(高山植物)室では、センペルビウムがこんなに元気です。「あ〜、ここちょうどいいわ〜」という声がきこえそうなくらい。美しい! こんなふうにしたい!
そういえばうちのセンペルビウムは花が咲いたことあったでしょうか。夏が暑いので生存するだけでギリギリなのでしょうか。
センペルビウムの育て方のポイント
育て方のポイントは3つあります。
寒さに強く暑さに弱い
欧州原産の高山性・亜高山性の植物なので寒さには強いです。雪をかぶっても平気だそうです。夏の暑さには弱いので、風通しのよい涼しい場所に置きます。日光は好きですが、真夏は明るい日陰に移動させたほうがいいでしょう。
過湿に弱い
根腐れしやすいので、水はけのよい土に植えて、できるだけ雨のかからない場所で管理します。痩せた土を好むので、肥料は入れません。
花が咲くと枯れる
花が咲くとその株は枯れるので、購入する際は子株が付いているものを選ぶといいと思います。
センペルビウムを紅葉させるコツ
センペルビウムは冬の間に紅葉するものが多いです。
だ・け・ど〜。
わたしのルーフバルコニーのセンペルビウムです。数年前にカット苗をもらいました。プランター内のカオスな生存競争に負けずにがんばっていますが、つねに下葉の色がよくないです。赤玉土だし、大雨だと雨がかかる場所なので、一年を通じて緑色です。品種がわからないのでそういうタイプかもしれませんが、基本的に別の鉢に植えて管理するべきなのかもしれません(笑)。
こちらは、エケベリアも混じっていますが、ヒーバー城で売っていたセンペルビウムです。このくらいの茶色いのは日本でもホームセンターで売ってますね。オランダあたりから入ってくる輸入苗なのかな。
しかしイギリスのサボテン栽培農家で売っているセンペルビウムは、こんなに赤い・・・。
真っ赤だな、真っ赤だな、センペルビウムが真っ赤だな。
ピントが合ってないような気がしますが、地植えも赤い。
これはですね。ズバリ、気温差でしょう!
紅葉は、養分の欠乏や温度ストレスを原因として、アントシアニンという色素が増えることによって生じます。
サボテン栽培農家のセンペルビウムは冬の間も野ざらし、なおかつ、たぶん長期間ほったらかしであったために根詰まりして赤くなっているのだと思います。ギューギューに植わっていて1ポット2ポンド、お安い!
したがって、赤くしたければ、これと同じことをすればいいわけですね。難しい・・・。
こちらは温室内で咲いていたセンペルビウムです。温室内にあると赤くならないのか、赤いのは外にしかありませんでした。それとも日照の違いでしょうか。日に当てたほうが赤くなるはずです。そのかわりたくさん咲いています。赤くならないならせめて咲いてほしい・・・。
おわりに
というわけで、暖かい地域ではなかなか紅葉させるのがむずかしい感じですが、逆に寒い地域のかたにはおすすめな多肉植物センペルビウム。どこまできれいに赤くできるかチャレンジしてみてください。