英国南西部デヴォン州にあるガーデン、RHS Rosemoor(ローズムーア)の行き方と見どころをご紹介します。英国王立園芸協会が運営する広大なガーデンで、とくに6月はローズガーデンが見事です。
目次
RHS Garden Rosemoor(ローズムーアガーデン)
デヴォン州のど田舎に突如出現する広大なガーデン。日本語表記はローズムーアが一般的のようですが、実際の発音にはローズモアが近いでしょうか。英国王立園芸協会が運営するガーデンの一つです。
広大な敷地にローズガーデン、ロングボーダーガーデン、ホットガーデン、キッチンガーデン、湿原・池、エキゾチックガーデン、地中海ガーデン、小さなアルパインハウス(高山植物)など、さまざまなエリアがあります。
ローズガーデン
わたしは6月に訪問したので、ちょうどローズガーデンが見事でした。というわけで、まずバラ園から。
絞りのバラが好きです。これはなんていうバラかな? センチメンタル? 赤い絞りのバラを見ると、みんなセンチメンタルに見える。今年こそセンチメンタル欲しい。
後ろはアストランティアです。イギリスではよく見かけるのですが、日本の気候には合わないようなので、売ってはいますが、うちのほうでは植えられているのを見たことがありません。とてもきれいなんですが。
黄色い小さい花はアルケミラモリス(別名レディースマントル)です。ハーブとして売られているので植えたことがありますが、暑さでダメになりました。紫系にもピンク系にも合うし、花壇で使えたらすごく便利な植物なのですが、高温多湿の地方では夏越しが難しいです。
まあとにかく見事に咲いていますし、手入れが行き届いていました。モティスフォントアビーよりも咲きっぷりはよかった気がします。モティスフォントは観光客が多すぎて、そこまで手が回っていない印象がありました。
ここは周りに何もないわりには来園者がいるとも言えるのですが、敷地が広大なので観光客の人口密集度は低いです。
カラースキームとしては、ピンクや紫よりなラブリーな感じ。ジギタリスもきれいに咲いていて、くどいくらいにロマンティック。
ジギタリスも好きなんですが夏越しが難しいですね。いつの間にかなくなっている。たくさん咲いていると見事です。
あとまあ、大きくなるので日本では台風で倒れるでしょうね・・・。このアプリコット色のジギタリスもいいなあ。
6月中旬だったので、アリウムはそろそろ終わりになる頃でした。でもアリウムって花が終わってもかわいいですよね。造形美。うちの庭には植えたことがないのですが、植えてみようかな。
バラの手入れをしていたガーデナーの人に話しかけられました。葉っぱがきれいで手入れが行き届いていますね、と言ったら、まあ薬は使ってるんだけどね(笑)、と言われました。まあそうですよね。ここは研修生を受け入れていて、日本人もいるそうです。
ホットガーデン
The Hot Gardenというのは夏のホットなカラーのガーデンということらしく、わたしが行ったときにはまだ花はあまり咲いていませんでした。
夏になるとオレンジや赤の花が咲き乱れるのでしょう。さまざまな質感の植物が植えられていて、見頃前ですがきれいでした。
植物の間をうねうねとした小道がとおっています。夏に行くならここがきれいかもしれませんね。でも基本的にはバラの時期をおすすめしますが。
湿原・池
大きな池があり、その周辺もきれいでした。少しひんやりとしているので木陰で休憩しました。
この日もけっこう暑かった記憶があります。ここ数年、イギリスは暑い夏が続いていますが、今年はどうでしょうか。
広いガーデンだと手が回っていない放置気味の場所が必ずあるのですが、ここはどこを見てもきれいでした。デボン州は比較的冬も暖かいので、冬の間の作業がしやすいんでしょうか。アクセスが悪いのがもったいないですね。
エキゾチックガーデン
ここは実験的に耐寒性のあるエキゾチックな植物を育てているエリアだそうです。「エキゾチック」ってふわっとしたカテゴリですが・・・(笑)。カンナとかヤツデとかもそうらしい。
右のこれって棕櫚(シュロ)ですかね。うちの近所には、これの巨大化したのがいっぱいありますが、こんなふうにするとかっこいいのね。左はイチジクでしょうか。奥に見えるのはバショウなのかな。
ストレリチアは地植えに見えますがよく見ると大きな鉢に植えられています。たぶん冬は取り込むのでしょう。重そうだなあ。
多肉エリア
多肉植物も少しありました。おもに鉢植えですがエケベリアやアエオニウムがありました。
センペルビウムと札に書いてありますが、手前にあるのはエケベリアですね。後ろの赤いのがセンペルでしょうか。
こちらはセンペルビウム。これは重そうだから動かさないのかな。やっぱり日本で見るセンペルビウムよりも紅葉が茶色じゃなくて、赤に近いよなあ。
アエオニウム。アエオニウムを大きくして咲かせたい。って、小人の祭りしか持ってないんですけどね(笑)。大きくなりようがない。近所の床屋さんの前に大きな黒法師があるのですが、このあいだ夜に前を通ったら大きなビニールを被せてありました。
アルパインハウス(高山植物ハウス)
ここは大きな温室はないのですが、カフェの隣に小さな高山植物のハウスがあります。
こちらにもセンペルビウムが。こういう小さいハウスほしいなあ。床がテラコッタタイルのサンルームとかほしいなあ。
写真が多すぎて重くなるのが心配なので、この辺で切り上げてまとめます。
RHS ローズムーアの行き方
車で行くのがベターですが、電車とバスで行けないこともありません。
車で行く場合は、道路沿いにこの看板があるので、これを見逃さないように。バスもこの前にとまります。このわきに道があって、そこを入っていきます。道路からはガーデンは見えませんので、看板に気づかないと通り過ぎてしまいます。カーナビ付きの車であれば心配ないかもしれませんが。
バスでの行き方
公共交通機関を使って行く場合、バーンスタプル(Barnstaple)とエクセターを結ぶバス(5B番)で行くことができます。
バスの時刻表
5B Exeter to Winkleigh, Winkleigh to Great Torrington & Great Torrington to Barnstaple
エクセターは活気のある大きな大学街で、有名なエクセター大聖堂があります。ただしエクセターからは少々時間がかかります(片道約1時間半)。バーンスタプルからのほうが近いですが(片道約50分)、バーンスタプルは観光地ではありません。ロンドンからは遠いので日帰りはちょっと厳しいかもしれません。
おわりに
アクセスがあまりよくないのでちょっと行きにくいですが、バラの時期にイギリス南西部を旅行するのであれば、ぜひ立ち寄ってみてください。
お出かけの前には、必ず公式サイトで最新の情報を確認してください。
ではまた。