多肉植物

【多肉のカビ】エケベリアを死の淵から救う。救命できる葉っぱは判別できるのか?

瀕死のエケベリア

プランターに植えられていたエケベリア・プリドニス(花うらら)の葉っぱが黄色く変色していました。ここまで病変が広がっていると葉挿しで救命するしかありません。どのような状態の葉っぱならば救える可能性があるのでしょうか。葉っぱをグループ分けして経過観察しました。実験結果をレポートします。


エケベリアが腐った

「腐った」という表現が適切なのかよくわからないのですが、見た目的には「腐った」という表現がぴったりな気がします。暑さが苦手な多肉の下葉が透明になって落ちたりするのとは違います。

変色したのが葉っぱ1枚だけなら、それを取るだけで大丈夫な場合もないこともないのですが、ここまで葉の変色が進んでいるとたいてい茎がやられているので、思い切って大手術をしないと進行は止まりません。

そしてだいたいこの症状は、あれよあれよという間に進むので、「どうしようかな〜」と迷っていると救えないです。

エケベリアに何が起きたのか?

右側を中心に葉っぱが黄色くなっています。てっぺんの小さい葉は、付け根が黒くなっていて、触るとすぐにとれてしまいます。もう病原体に侵入されて、水が吸えなくなっているのだと思います。

こういうエケベリアのトラブルにもいろいろなケースがあって、葉っぱが健康なのにバラバラになっていたこともあります。勝手にバラバラに落ちて、再生を始めていたという・・・。同じプリドニスでした。あっちは鉢を雨ざらしにしていたので、単純に根腐れだったのかなと思います。

今回は何らかの病原体が侵入しています。おそらくカビ(糸状菌)です。

エケベリアの葉

黄色くなっている側の葉っぱは、葉の付け根が黒くなっています。健康そうに見える葉でも触ると柔らかく、触っただけですぐに取れてしまいます。一方、付け根が黒くなっていない葉は、まだ茎にしっかりついているのでなかなかとれません。

茎はごく一部分を除いて真っ黒でした。カビが発生するメラニン色素によるものだと思います。植物の病害の7~8割が糸状菌、いわゆる「カビ」の被害といわれています。

 

状態別に葉っぱを4グループに分ける

4つの状態に分けて、しばらく観察することにしました。まず最もダメそうな第1グループ。

もう見るからにダメ。死にそう。ブヨブヨです。

緑色が失われて黄色くなるのは、葉の中の葉緑素が急激に減るからなんじゃないでしょうか。ブヨブヨに柔らかくなるのは、水分が失われているからかな。

まだ半分葉緑素が残っている第2グループ。まあダメでしょう。

見た目的には大丈夫だけれども、やや柔らかい感じがする第3グループ。中心にあった小さい葉が多いです。

やわらかくなっておらず、葉に充実感がある第4グループ。付け根は少し黒いのもあります。

上から下に第1グループ、第4グループに分けて、このまま室内の明るい場所に置いておきました。さて、どうなるでしょうか・・・。まあだいたいわかりますけどね(笑)。

 

途中経過

早くも翌日に変化がありました。

上から2番目、ぼっちの第2グループの葉っぱ。黄色と緑の2色だったのが、全面的に黄色になりました。

そして第3グループの葉っぱも、左側のが1つ黄色くなりました。想定の範囲内ですね。

さらに20日後。

第1グループから第3グループまで、黄色く変色した葉は、その後黒くなってカリカリに干からびました。

本来多肉の葉っぱは水分をたくさん蓄えているので、数十日間放置したくらいでは水分不足で枯れることはありません。

第4グループには病気の進行は見られません。病気の進行をストップさせるには、茎から外すことが効果的だということがわかります。

 


最終結果

発芽・発根が確認できたので、最終結果発表。約45日後です。

まず第3グループを見ると、さらにもう1枚ダメになっています。やはり茎から外す時点で普通と違う感じのある怪しい葉っぱは、ほぼ救命が期待できないと言っていいでしょう。

一方、第4グループには病気になったものはありませんでした。ただ付け根は少し黒いものもありますので、今後ダメにならないともかぎりません。感染していないと言えるのかは、顕微鏡などで見てみないと何ともわかりません。

3つ、発芽または発根しました。通常よりも発根・発芽が遅い気がしますが、病気の影響なのかどうかはわかりません。この3つは、茎がまだ黒くなっていない部分から取れた葉だと思います。

このあと、発根したものと発根の可能性のありそうなものを土に植えました。順調に育てばいいんですけど、いま暑すぎて部屋の中もムンムンしてますし、どうなのかなあって感じです。

 

考察

以上の結果から、当たり前の結論なのですが、瀕死のエケベリアは救えないこともないけど、早めの処置が鍵であることがわかります。茎全体がやられて、360度葉っぱが変色していたら救えなかったでしょう。

ちなみにこれは根腐れではありません。長梅雨だったのでほとんど水をあげておらず、土はカラカラでした。むしろあげなさすぎで根が枯れていた感じでした。空中湿度は高かったと思います。

関東は毎日毎日雨だったので、室内でも熱帯雨林かという思うほど湿度が高くなっていて、お風呂場もカビが生えました・・・。一般的にカビは、気温が20度から35度くらいで湿度が高いときに生えやすくなります。

カイガラムシは今回はいなかったので、カイガラムシが原因ではないようです。

糸状菌による病気に「すす病」がありますが、今回の病気がいわゆる「すす病菌」によるものかどうかは検査しないとわかりません。すすっぽい黒カビによる病気の総称だそうなので、すす病と呼んでもいいのかなとも思いますが・・・。

すす病はカイガラムシの排泄物に発生するとよくいわれます。たしかにカイガラムシの発生した樹木は、もうそれこそ枝や果実が真っ黒になります。ただ、すす病にもカイガラムシの排泄物が原因な場合と、そうでない場合があるそうです。

また、多肉に出るカビの症状もいろいろです。

これは去年、台風で洪水が起きたりしたときに出たカビです。葉っぱが黄色くならず、どんどんカリカリになって枯れるという症状が出ました。このカビはしつこいですが、茎に侵入しないようで、枯れた葉っぱをとってやれば致命的にはなりません。

カビの種類が違うのか、湿度や多肉の種類が違うからなのかはよくわかりません。自分としてはカビの種類が違うんじゃないかなと思っていますが・・・。

買ってきてすぐ変色するようなのは、お店にある時点でたぶんカビが侵入していると思います。見えないだけで。だから湿度が高いときは多肉を買うのは避けたほうがいいかもしれないですね。とくにエケベリアは。

あと基本的に弱っている多肉に発症しやすいと思うので、根を健康に保つのも大事だと思います。このプランターは黒いので土の温度が高くなりやすく、あまり水もやっていなかったので、根がほとんど枯れていました。

 


まとめ:瀕死のエケベリアを救出するには

  • 一刻も早く葉挿し。
  • 明るく風通しの良い場所に置く。カビが好きそうな場所はダメ。
  • 茎側が黒い場合は、葉にもすでに侵入していて救えない可能性が高い。
  • 茎側が健康で、茎にしっかりついている葉は、まだ救える可能性がある。

 

おわりに

YouTube用に動画も撮影したのですが、地味すぎる映像なのでどうしようかなあ。文字のほうが説明しやすい部分もあるし、映像のほうがわかりやすい部分もあるし・・・。なかなか映像はどう見せたらいいのかなあって悩みますね。機材的にも、ちっこいものは撮影しにくい・・・。

人間の感染症も植物の病気も予防と早めの発見が大事ですね。買ってきたばかりの多肉は検疫。怪しいなと思ったら入院。病変を切除。クローンで増やす。

あ、人間はクローンで増やせないんで、コロナにかからないようにしましょうね。

ではまた。

 


(追記)動画もよかったらご覧ください

多肉植物が黒くなる3つの理由 | カビて枯れそうなエケベリアを葉挿しで救う | 発芽・発根する葉の判別は可能なのか?

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