観葉植物のスイカペペロミア、ハートカズラ、マランタ・レウコネウラを水に挿して発根させました。観葉植物を水挿しで発根するときのポイントについて解説します。
観葉植物の水挿し発根
多くの観葉植物は、水を入れた容器に切った茎を挿しておくと発根させることができます。
水に挿す利点としては、発根の確認が容易だという点です。また空き瓶などに水を入れるだけなので、土を用意するよりは簡単です。また土の場合には水切れにも注意が必要です。
室温は20度以上あったほうがいいでしょう。暖かい時期のほうが発根が早いです。
スイカペペロミア
まずはスイカペペロミアです。水やりの加減が難しく、水をやりすぎると黒い斑点ができます。
12月初旬、黒い斑点ができた葉の茎を切って、半分を土に葉挿し、半分を花瓶に茎挿しにしました。スイカペペロミアは葉だけでも根が出ます。1月に入って茎のほうは根が出てきました。
そのまま放置し、現在3月上旬のようすです。最初に挿した小さいほうは芽がだいぶ育っています。水の中なのでモヤシ状態です。そろそろ土に植えないといけません。
葉っぱを土に挿したほうも発根していますが、芽が出るのはだいぶ先のようですね。時期が悪かったのかな。捨てましょうかね・・・。モノは捨てられるが、植物は捨てられない性格・・・。
斑入りハートカズラ
英語圏ではストリング・オブ・ハーツと呼ばれるハートカズラの斑入りタイプです。これは非常に丈夫なので発根は容易です。
去年10月に購入したのですが、冬でもどんどん成長し、だいぶ長くなりました。これはちょっと前の写真で、いまは2段目の棚の中間くらいです。安かったのでついでに買ったのですが、いまではお気に入り。
下に長く伸ばしたいのですが、本棚の上だと暗いため徒長してしまいます。窓辺のサイドテーブルの上に置くとロボット掃除機が巻き込んでしまうので、うちではこのくらいの長さが限界のようです。吊り鉢にするといいんですが、吊るすところがあまりありません。
12月初旬に試しに先端を切って水に挿しました。1ヶ月ぐらいで発根し、同じ鉢に植えました。先日うっかり抜いてしまったのですが、根が増えて丸い玉のような芋ができていました。
上の写真のように、葉が出ている節の下で切ります。根は節からではなく切り口から出ました。葉が水に浸かっていると取れてしまいやすいです。化粧品などの小瓶に入れるといいと思います。
発根後、同じ鉢の隙間に植えました。あまり水を吸わない多肉質の植物なので、土は乾きぎみで大丈夫です。
上から生えてきた新しい葉っぱが完全にピンク色です。これはこれでかわいいのですが、全斑の葉は葉緑素がないので光合成できません。株全体で考えると株が消耗する原因になります。
次の葉っぱも緑の部分がなかったので、切らないといけないのですが、ピンクがかわいくて切れません・・・。いや、切ろう。
ハートカズラはまた何本かカットして水挿ししてあります。同じ鉢の空いているところに植えて、たくさん枝垂れるようにしたいです。
マランタ・レウコネウラ
かなり個性的な柄を持つ、どちらかといえば日本ではまだめずらしい観葉植物、マランタ・レウコネウラです。またの名をプレイヤー・プラント。夜になると葉がピンと立ちます。
購入したときにビチャビチャの水はけの悪い土に植えられていて、根腐れがひどかったので、いくつかカットして新しく発根させました。
湿度が高いと空中でも発根するくらいなので、発根そのものは容易です。
右のように、新葉がよく出ている一番上の節の下で切ったほうがいいようです。
左は二番目の節の下で切ったためか発根が遅く、上から新葉が出てきています。そこで、一番上の節の下で切り直したらそこから多く発根するようになりました。これは先端部で生成される成長ホルモンが、上の節のところで止まって下に降りてこないで、新葉の形成に使用されてしまうからかなと思いました。
テーブルの上にあるマランタは切らずに植え替えしただけの株です。だいぶ伸びて垂れてきてしまいました。
このように横に広がって節から根を下ろして株を更新し、古い葉が枯れていく植物なので、下の節に成長ホルモンを送らないんだと思います。ですから一番上の節の下で切ったほうがいいです。
水の中に新芽が浸かっていても平気な植物もありますが、マランタは新芽が水に浸かっていると腐りやすいです。ビニタイで束ねて沈まないようにしました。
乾燥すると葉が丸まったり枯れたりするので、乾燥しやすいときはビニールに入れると湿度が保てます。
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霧吹きで湿度を上げるとシャキッとします。ただしやりすぎると新芽が溶けます。
土に植えると、水挿しで発根した太い根から、ふわふわの細かい根が出てきます。
乾燥が苦手なくせに根腐れしやすいので、土に植え替えてからの水やりにも注意が必要です。土の表面が乾いてきたら水をあげます。カラカラに乾かすのもダメです。
土に植え替えてからも、マランタは強い日差しに弱いので、日光がガンガンあたる場所は避けます。
強い日光のあたる場所や乾燥する場所に置くと、水分が蒸散しすぎてしまうため葉が丸まってきます。ビニールに入れて湿度を上げてやると直ります。ただし土が過湿にならないよう気をつけます。
水挿し発根のコツ
発根には酸素濃度が重要です。水を容器に入れるときは、蛇口から勢いよく水を出して、酸素が多く溶け込むようにします。あるいはドレッシングボトルなどに入れて振り、容器に注ぐのもいいです。
広口の瓶のほうが、空気と接する面が広いので、上のほうに自然と酸素が溶け込みます。水を換えるのが面倒なものは、ときどき振って水をかきまぜてあげると酸素を供給できます。
暖かい場所の植物が多いので、できるだけ暖かい明るい場所に置きます。ただし日光がガンガンにあたりすぎると、根が出る前に消耗してしまいます。
あとは先端部から成長ホルモンが降りてくるのを待つだけです。
鉢上げは根が十分に出てから
発根したら鉢上げします。早いよりは遅いほうがいいので、根が十分に出てからにしましょう。
土は、赤玉土の小粒など、根腐れしにくく空気をよく含む土がいいでしょう。泥のような水はけの悪い土は、根が酸素不足になってしまいます。
赤玉土の表面が乾いてきたらたっぷり水をあげます。カラカラにはしないようにします。
おわりに
以上、スイカペペロミアとハートカズラとマランタの水挿し発根のポイントでした。
植物ごとに適した方法が違うので、必ず当てはまるわけではないですが、花瓶、100均の小瓶、空き瓶など、容器があればすぐできるのがいいですね。
茎を切って飾ってみてください。根が出てくるかもしれませんよ。
ではまた。
これ欲しい・・・。