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神秘の花ヒスイカズラが日本各地で開花中!植物園をリストアップしました、の巻

ヒスイカズラ

神秘的な翡翠色の花を房状に咲かせるヒスイカズラ。この時期、日本各地の植物園で見ることができるこの花は、自生地フィリピンでは絶滅の危機にさらされています。


ヒスイカズラ

ヒスイカズラ(Strongylodon macrobotrys)は、フィリピン諸島に自生するマメ科のつる性植物です。ルソン島の標高100メートルから1000メートルの渓谷沿いにのみ自生するといわれているそうです。

花粉を運ぶのはコウモリです。蜜を吸いに来たコウモリの身体に花粉がつき、コウモリが他の花に花粉を運び、そこで雌しべに花粉がつくことによって受精します。

受粉の仕組みについては、「みんなの趣味の園芸」の新潟県立植物園さんのページが詳しいです。興味深い。

ヒスイカズラ

ヒスイカズラは、英語ではジェイドバイン(jade vine)と呼ばれています。ジェイドは「翡翠」という意味です。

つるの先に、鳥のくちばしのようなたくさんの花を房状につけます。花色は「ターコイズブルー」や「エメラルドグリーン」と表現されることが多く、最近では初音ミクの色に似ているとも言われるそうです。

とちぎ花センター

わたしは、とちぎ花センターのラン展を見に行ったときに、たまたま開花中だったヒスイカズラを初めて見たのですが、何も予備知識がなかったので衝撃を受けました。自分の中に持っていた「植物の花色」という概念をぶち壊されたというか。いい意味で。

テクスチャーは蝋細工のようで、とくに日差しに透かして見るととてもきれいです。こんな花がフィリピンのジャングルには咲いているんですね。自然って本当にアーティストですね。

ヒスイカズラ

こんな感じでぶら下がって咲きます。これは数年前の写真なので、いまはもっと横につるが伸びて、房が増えているかもしれません。

とちぎ花センターは、三毳山のふもと、佐野プレミアム・アウトレットの近くにあります。大きな温室と花壇、園芸店があり、毎年春にはラン展を開催しています。

万葉集にも詠まれた三毳山にはカタクリの群生地もあります。

とちぎ花センター

「下野の 三加母の山の 小楢のす ま麗し児らは 誰が笥か持たむ (しもつけの みかもの やまの こならのす まぐわしこらは たがけかもたむ)」(「万葉集」巻14東歌)

しもつけの国にある三毳山の小楢の葉のようにかわいいあの娘は、誰の筍(器)を持つのだろう(誰のお嫁さんになるのだろう)

という意味だそうです。小楢(コナラ)の葉みたいな彼女って、どんな彼女ですかね?

ヒスイカズラ

「下野の〜 三毳の山の〜 ヒスイカズラ〜 かわいいあの娘は〜 初音ミク似〜」

字余り〜、字足らず〜。

 

とちぎ花センターの大温室

大温室「とちはなちゃんドーム」は、一棟建ての温室としては国内最大級だそうで、非常に高さのある温室です。

とちはなちゃんドーム

旅人の木やストレリチアなど大型の観葉植物がのびのびと葉を伸ばしています。ニコライの花が咲いていた記憶が。

とちぎ花センター

熱帯地方の植物だけでなく、アロエなど乾燥地帯の植物のコーナーもあります。

とちぎ花センター

サボテンのコーナー。このほかチランジアのコーナーや多肉植物の展示もありました。

とちぎ花センター

そしてなぜか入口にはインコ。おしゃべり好きなインコちゃん。元気でしょうか。最近、インコに興味があります。

 

ヒスイカズラが見られる植物園

日本各地の植物園(おもに温室内)で見られます。各地の植物園をリストアップします。まずはわたしが行った、とちぎ花センター。

とちぎ花センター(栃木県)

開花情報

ヒスイカズラは3月18日に咲き始め、見頃は4月上旬から中旬だそうです。洋らん展も5月6日まで開催中です。

大温室以外は無料ですが、大温室は大人(高校生以上)400円、小人200円です。75歳以上は無料です。

その他、詳しくは公式サイトの料金・開園時間のページでご確認ください。

 

都内でヒスイカズラを見られる植物園

新宿御苑(東京都)

開花情報

今年は2月14日から咲いているそうです。昨年、新宿御苑に桜を見に行ったときにも、1房だけだったと思いますが、ヒスイカズラが咲いていました。

 

夢の島熱帯植物園(東京都)

開花情報

3月22日の時点で、「まだ蕾はありますが、花が落ちてきています。お早目に鑑賞されることをお勧めします」だそうです。

 

都立神代植物公園(東京都)

「最初に色づいた花序の花がほぼ開いたようです。もうひとつの花序は蕾が膨らみ、「青碧」や「翡翠」と称される色になってきましたので、もうしばらくすると開花を迎えそうです。」3月25日のスタッフさんのツイートです。

 

板橋区立熱帯環境植物館

開花情報

「現在、蕾を付けた花房が40本以上あります」だそうです(3月4日「ねったいかんだより」より)。

 

その他各地の植物園

東京以外にも日本各地にたくさんあります。一部ご紹介します。開花時期は地域によって前後しますので、公式サイトなどで開花を確認のうえ、お出かけください。

新潟県立植物園(新潟県)

茨城県植物園(茨城県)

筑波実験植物園(茨城県)

草津市立水生植物公園みずの森(群馬県)

三陽メディアフラワーミュージアム・千葉市花の美術館(千葉県)

神奈川県立相模原公園グリーンハウス(神奈川県)

小田原フラワーガーデン(神奈川県)

熱川バナナワニ園(静岡県)

咲くやこの花館(大阪府)

兵庫県立淡路夢舞台温室・奇跡の星の植物館(兵庫県)

宇治市植物公園(京都府)

ときわミュージアム世界を旅する植物館(山口県)

沖縄海洋博公園熱帯ドリームセンター(沖縄県)

東南植物楽園(沖縄県)

たくさんありますね。あらためてびっくり。日本人を魅了する色合いなのかもしれません。

ヒスイカズラ

このほかにも各地にもっとあると思います。見つけしだい追記していき、リストをコンプリートさせたいと思います。

 


ヒスイカズラを育てたいなら

沖縄など暖かい地方では地植えでも育てられるようです。ヒスイカズラの苗をタキイの通販で発見しました(現在は売り切れ)。

耐寒性は10度ほどで、沖縄以外では、おそらく冬の間の加温が必要です。大きくなるので、大きな温室をお持ちであれば可能でしょうか。

 

おわりに

ヒスイカズラは、自生地のフィリピンでは森林の伐採によってどんどん数が減っており、IUCN(国際自然保護連合)のレッドリストで絶滅危惧種に指定されています。

ロンドンのキューガーデンにある画家マリアンヌ・ノースの記念館でも、彼女が描いた植物や景色がすでに失われてしまったことがわかる、自生地の比較写真が展示されていました。

しかたのない面もありますが、ジャングルの奥深くにひっそりと咲くヒスイカズラ、残してほしいですね。

ではまた。

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