9月に購入した観葉植物のカラテア・オルビフォリア。根腐れ気味だったので新しい土で植え替え、養生していましたが、ようやく新葉が出てきました。
目次
カラテア・オルビフォリアの植え替え
カラテアは南米のジャングルを原産とする植物です。鬱蒼としたジャングルの地面に生えているため、強い直射日光や乾燥が苦手です。
観葉植物の中では、やや上級者向けですし、まだ流通量も少ない観葉植物だと思います。うちの近くのホームセンターでは実物を見たことがなかったので通販で購入したのですが・・・。
ややコンディションが・・・。まあ安かったのでこんなものでしょうか。葉がカットしてあるのは、乾燥または日光で葉の先端が痛んだせいでしょう。
先日のスイカペペロミアに続き、こちらの土もあまりよくありません。1週間経ってもまったく乾きません。根が水を吸っていないので仕方なく抜いてみました。
やはり根が少ないです。非常に深植えで、茎が5センチほど土に埋まっていました。下から出た芽が3本あったのですが、頭まで土に埋まっていたので腐ってきています。
というわけで、植え替えて様子を見ることにしました。赤玉土と多肉用の土を混ぜて、その上にこのまま植えました。根の量が少ないときは鉢も小さめのほうがいいです。
根腐れ気味なので排水性を重視しましたが、乾燥も苦手な植物なのでペペロミアほどカラカラにしないようにします。とくに根腐れ気味でなければ、普通の観葉植物用の土で大丈夫でしょう。
排水性のよい土を好むものの、極端な土の乾燥も苦手、という気難しいお方です。
オルビフォリアの育て方
オルビフォリアの育て方で重要なのは、カラテアは全般に高い湿度を好む植物だということです。かといって、頻繁に水やりすると根腐れして枯れてしまいます。
以下、オルビフォリアを育てる上で注意する点をまとめました。
その1 排水性のよい土
根を見ると一部が太くなっていて、根そのものに保水性があることがわかります。
ジャングルの下草とというのは、葉は頻繁な雨で濡れていても、土中深くまで雨水が浸透することはそれほどないのでしょう。自生地の写真を見ると葉っぱが地面を覆い、地面に直接雨がかからないようになっています。
根腐れしやすいので、排水性のよい土に植えて、土が乾いたら水をあげるようにします。
その2 湿度を維持する
熱帯雨林の湿度は約90%もあります。かなり高湿度で、人間が暮らすには不快な環境です。したがって、人間とオルビフォリアの妥協点として、60%くらいを目指したいところです。
日照との関係もあるので厳密ではありませんが、湿度50%を下回ると葉にシワがよったり、葉が巻いたりする感じがあります。高い分には問題ないんじゃないでしょうか(部屋がカビないようにしましょう・・・)。
湿度を上げる方法
- 湿度が低い場合には、加湿器を利用するのがベストです。
- 葉に霧吹きで水をかけるのも多少は湿度を上げる効果があります。ただし頻繁な葉水は、土を過湿にしてしまう原因でもあるので土が濡れないように注意が必要です。
- 観葉植物を一箇所にまとめると、土の水分が空気中に蒸発するので多少は周囲の湿度が上がります。
- 浅いトレーなどに水を入れ、小石を置き、その上に鉢を載せる方法もあります。ただし、鉢底が水に浸かっていると根腐れします。あるいは、鉢の周囲に水を入れたコップを置くのも多少は効果があるでしょう。
冬はファンヒーターを使うとか、洗濯物を部屋干しするとか、ほかにもいろいろ方法はありますが、加湿器が最も効果的でしょうか。
室温が低いときに湿度を上げると部屋にカビが生えますので気をつけましょう。
その3 強い日光には当てない
ジャングルの半日陰に生えている植物なので、あまり強い日光は好みません。窓から少し離したところに置きましょう。いきなり枯れるわけではないのですが、葉先が少し枯れてくるかもしれません。
いまのところ南向きの窓から1.5メートルほどの壁際に置いています(上の写真は撮影のために窓際に移動)。ほかの植物だったら「ちょっと暗いんだけど!」と文句言いそうな感じですが、新葉が出てきたので気に入ったのでしょうか。
屋外に出す場合にも強い直射日光には当てないように注意します。熱帯雨林の下草なので、それに近い環境の場所に置いてください。
その4 浄水器を使う
オルビフォリアを購入した後、あまり育て方の情報がなかったので、海外のYouTuberによる動画をたくさん見たのですが、皆さん「フィルターした水じゃないと葉先が茶色くなる」と言っています。
わたしは面倒なので毎回はやっていません。気になる方は、ブリタなどの浄水器で濾過した水をあげましょう。塩素が悪いのでしょうか。たしかに水道水をそのまま葉にかけると、葉に白い跡が残りやすいですね。
日本の水と外国の水は硬度が違うので、海外ほど神経質にならなくてもいいのかもしれませんが、葉先が茶色くなるようだったら、フィルターした水に切り替えて様子をみてください。
その5 冬は10度以上をキープ
耐寒性は10度前後です。あまり寒い場所に置くと熱帯雨林の植物ですので弱る可能性があります。20度以上あれば安心です。
ただし、暖房のそばやエアコンの吹き出し口近くだと乾燥してしまうのでよくありません。
オルビフォリアの新葉の出方
買ったときに土から新芽が出ていたので、てっきり同じように出るものと思っていたのですが、茎から分裂する感じで新葉が出てきました。
前日は気づかなかったのに、いきなりパカッと茶色い薄皮が破れ、中からヨックモックのシガールのような新葉が出ていたので、びっくりしました。
ちなみに手前の葉っぱの端っこが茶色いのは、購入時にカットされていたからです。お店の人がカットしたようです。カットされていない葉は無事なので水のせいではないと思います。
購入時に土に埋まっていた新芽は、やはり枯れました。下のほうで黒くなっているのがそうです。こういうふうに芽が出るものだと思っていたので、薄皮の中から出てくるとは意外でした。
カラテアの休眠運動
カラテアやマランタは夜になると葉が上に立つ「休眠運動」を行うことで知られています。とくにマランタは手を合わせてお祈りをするように見えることから「プレイヤー・プラント(prayer plant)」と呼ばれています。
うちのオルビフォリアも微妙に休眠運動をしているようで、気持ち葉っぱの位置が高くなります。
休眠運動を司るのは葉の付け根にある「葉枕」という部分で、この部分の膨圧を変化させることによって上下運動を行っています。
なぜこの休眠運動を行うのかはまだよくわかっていないそうです。夜になると葉っぱが立つということは風通しのためでしょうか?
おわりに
とても葉っぱが美しいので多くの人に育てていただきたいのですが、観葉植物の中では育てるのが少し難しい部類に入るかもしれません。わたしも枯らさないようにがんばります。
ではまた。