今年も各地で台風被害が出ています。今日は、庭とベランダの台風対策について考えてみたいと思います。
目次
庭の台風対策
庭とベランダでは環境や育てる植物が違うため、気をつける点が違ってきます。まず庭の台風対策から。
秋はダリアがきれいですね
超重要!倒木を防ぐためのガーデンパトロール
大きい木を家の周囲に植えている場合には、木の根元をよく見て異常がないかチェックしましょう。
普段から木の根元は雑草を抜いてきれいにしておくことをおすすめします。ガーデンのデザイン的には、根元にも植物を植えたいところですが、木の根元が藪になっていると異常に気づくのが遅れてしまいます。
わたしの家では、昨年、樹齢30年近い花梨の木が台風の数日後にばったり倒れました。
こうやってみると葉っぱに元気がないので影響が出ていたんでしょうね。実はたくさんついていたので、倒れるほどだと思いませんでしたが・・・。
幸い、畑のほうに倒れたので、家の被害はありませんでした。3メートル近くはあったと思うので、家側に倒れていたり、あるいは道路に倒れていたりしたら・・・。台風の力って恐ろしいですね。
といっても、原因は台風だけではないのです。
カミキリムシと台風の合わせ技で・・・
じつは、少し前から根元におがくずができていて、カミキリムシ退治のスプレーを注入していました。
花梨の木というのはものすごく硬いため見た目はそこまでひどくなかったのですが、木の中が急速に空洞化していたようです。
黒く丸い穴とか斜めに入った空洞が食害のあとだと思います。強風にあおられてものすごくしなっていたそうで、その数日後に倒れました。
その後、今年になって、中国から凶悪なカミキリムシが上陸しているというニュースを見ました。クビアカツヤカミキリといって、当地でも昨年から被害が発生しているそうです。名前からして恐ろしいわ!
尋常じゃない進行の早さだったので、もしかしたらそいつかもしれません。数十年後には花見ができなくなるのではと危惧されています(産経新聞の記事「花見、数十年後に消滅…? 「クビアカツヤカミキリ」被害、各地で広がる」。各自治体が対策を行っているようですが、今後被害が広がらないことを願います。
「周囲の木も伐採する必要がある」ってマジか・・・。
近くにあるイチジクの木が以前から普通のカミキリ(ゴマダラカミキリ?)の被害を受けているので、ゴマダラかもしれませんし、断言はできません。成虫を見ていないので、クビアカではないことを願います。
カミキリムシによる倒木を防ぐには
カミキリムシで怖いのは成虫ではなく幼虫です。見た目は成虫も怖いですけど・・・。
カミキリムシは木の中に産卵し、幼虫が木の中を食い荒らします。木の肌にできた穴からおがくずが出ていたら、カミキリムシの幼虫が入っている証拠です。
おがくずを見つけたら、穴にカミキリムシ用の殺虫剤を注入して、中の幼虫を退治します。ただ、なかなかこれだけで被害をストップさせるのは難しいです。できるだけ早めに対策しましょう。
カミキリムシはイチジクが大好き
成虫ももちろん退治します。やつらが異常に好きなのはイチジクです。問題は、わたしもイチジクが大好きだということです(笑)。庭で採れたイチジクは格別です。今年もたくさんイチジクができました。
果樹には薬を使いたくないのでイチジクには殺虫剤を使用していないのですが、安全に利用できる「予防樹脂フィルム」なんてのもあるんですね。
これなら果樹にも使えそうですね。
家の近くや道路に面した場所に木を植えていて、木肌におがくずがついているのを発見したら、放置せずに早めに対策をとりましょう。
植木鉢などを片付ける
庭には植木鉢や吊り鉢その他さまざまなものがありますが、高さのあるものや頭の重いものは、倒れやすいので、できるだけ風を受けないところに移動しましょう。
さらに周りに重いものを置いて、動かないようにしておくと安心です。どうしても倒れそうな場合には、台風の前に倒してしまったほうがいいでしょう(ゴロゴロ転がらないように注意)。
高さの低い鉢はさほど被害を受けませんが、心配であれば移動しておいたほうがいいでしょう。飛んでいきそうなゴミは片付けて、倒れそうな地植えの植物には支柱をしておきます。
キュウリの支柱は合掌型に組む
以前は、普通の細い支柱を組んでキュウリを育てていました。台風の時期が来るとグラグラしてきて倒れてしまうことがあったため、家族がキュウリ用支柱セットをホームセンターで買ってきました。これと同じものかな?
正直大げさだと思いましたが、合掌型で丈夫なので倒れにくいです。関東は台風の勢力がそもそも強くないので、直撃を受ける地方でも大丈夫かどうかはわかりませんが・・・。
設置するときは、しっかり穴を掘って深めに支柱をさします。ちょっと重いので一人だと少し大変です。
軽い支柱だと、キュウリが茂ってくると風を受ける面積が増えるため、キュウリと一緒に倒れやすくなります。
庭の台風対策は、ふだんから植物をよく見ておくこと、風の吹き込まない場所に用具類を整理整頓しておくことが大切です。まだまだ台風が来そうですから、チェックしてみてください。
ベランダの台風対策
ベランダの場合、方角や何階かによって風を受ける強さがまったく違うので、対策が必要ないベランダもあれば、「植物育てるの無理かな・・・」というベランダもあるでしょう(泣)。
わたしは南向きベランダの部屋に引っ越したばかりなのですが、台風時の風の強さにびっくりしました。朝起きると、重い植木鉢がいくつかひっくり返っていました。台風以外の風の強い日でも、鉢の土が風で飛ばされやすいらしく、掃き掃除が欠かせません・・・。
最近まで暮らしていた部屋は、ルーフバルコニーが東側にありましたが、鉢が倒れることは一度もありませんでした。
台風の風向き
台風の風向きは、台風の右側と左側で異なります。台風の右側では、風は「左、南、西」の順に変化します。左側では「東、北、西」の順になります。また台風の右側のほうが風雨が強くなります。
関東は右側になることが多いでしょうか。だから台風が最も近くなるときは南風になります。こういうの苦手なので、あまり考えてみたことがなかったのですが(笑)、自分の中では、台風は基本的に南風なイメージですね。
しかしここまで風のパワーがあるとは。周りに高い建物が少ないせいもあるんだろうなあ・・・。風除け対策が必要かもしれませんが、気をつけないとそれも飛んでいきそうです。
鉢やガーデン用品の片付け
一番いいのは家の中に入れてしまうことですが、それができない場合には、風が多少でもよけられるように隅のほうに寄せて、鉢が動かないように一番外側に高さのない重めの鉢を置いて置きましょう。
倒れる心配があるのは、多肉などの小さい鉢よりも、大きめの鉢や高さのある鉢です。風を受ける面積が大きいのでゴロンと倒れます。下の写真に写っている右側の大きめのプラ鉢と、奥の高さのある素焼き鉢が倒れました。
ガーデン用品もベランダに置いておくと飛んでいく恐れがありますから、片付けておきましょう。
数日前の猛烈な台風では風が怖くてなかなか眠れなかったのですが、窓の外をふと見ると板のようなものが空を舞っていて、ぞっとしました。もはや竜巻です。近隣に迷惑をかけないように気をつけましょう。
おわりに
台風やら夏の猛暑やら、日本ってもうガーデニングに適してないんじゃないかな、と思ったりする今日この頃なのですが、事前の対策と創意工夫で台風シーズンを乗り切りましょう。
最後になりますが、今回の台風で被害を受けられた方々にお見舞いを申し上げます。また北海道の地震でいままさに大変な状況にある方々のご無事を、また一日も早い復旧を心から願っております。
ではまた。