春の花壇に欠かせないパンジーとビオラ。8月下旬から9月にかけてはパンジー・ビオラの種まきの時期です。いまから苗を育てて秋に花壇やプランターに植えれば、来年の春は花いっぱいにすることができます。
種から育ててれば、数百円でたくさんの苗ができますから家計にもやさしいですね。
目次
パンジー・ビオラの種まき
8月下旬から9月下旬が適期です。あまり遅いと植え付けが遅くなってしまいます。
プランターに重ならないように種をまいて、その上から薄く土をかけます。なるべく雑草など入っていない土をふるいに入れて、プランターの上でふるうと、満遍なく薄く土をかけることができます。土をかけすぎないように注意しましょう。発芽するまでは少し明るい日陰に置いてください。ガンガン日の当たる場所には置かないように。
注意点は、発芽適温が20〜25度だということです。そのため気温が高すぎると発芽しません。なかなか発芽しない場合は、乾かさないようにして涼しくなるまで待ってください。適度な湿り気が維持できれば、いずれ適温になった頃に発芽します。
ちなみに、種まきの前に冷蔵庫に入れるという方法もありますが、わたしはやったことはありません。どうしても早めにまきたい場合には、冷蔵庫に入れて温度差を利用する、プランターを水で冷やしてあげる、といったことが必要でしょう。
発芽したら、今度は根ぐされしないようにメリハリのある水やりをします。
できれば本葉が3枚くらいの頃にビニールポットに鉢上げし、しっかりした苗に育ててから10月頃に植え付けたほうが、ビニールポットのなかで根がしっかり育つので、よい結果が得られます。
ベランダでビニールポットに鉢上げすると留守中に枯らしてしまう恐れがあるので、わたしはプランターに直接植えてしまいます。
パンジー・ビオラの種まきの手順
パンジーの種は小さいため床まきがおすすめです。
- まき床を用意します。プランターや浅鉢などに土を入れます。容器は、果物用の深めの食品トレーなどでも代用できます。土は、できるだけ雑草のタネの混じっていない土がよいですが、とくに種まき用の土を買う必要はないと思います。うちでは草花の場合にはプランターで使用した土を再利用しています。庭の土を使用すると雑草が出てきて、まいたタネなのかどうかわからないということになります。雑草のタネが混じっていないかだけ気をつけてください。
- 土を軽く押さえて表面を平らにします。土に水をかけます。あとから水をかけるとタネが流れてしまうからです。
- 重ならないように、できるだけ均一にタネをまきます。
- ふるいに雑草のタネの混じっていない土を入れて、鉢のうえでふるい、タネの上に均一にうっすらと土をかけます。乾いた土のほうがやりやすいです。土をかけすぎてしまうと発芽できません。タネがかくれるくらいで十分です。
- うえから霧吹きで水をかけます。タネと土が密着して落ち着くようにたっぷりかけてください。霧吹きを使用するのは、ジョウロなどで水をかけるとタネが流れてしまうからです。
- 適温になるような場所に置きます。乾かしてしまうと発芽しないので、置き場所に気をつけましょう。
パンジー・ロココ
ロココという種類のパンジーです。最近よく見るフリル咲きの品種に似ています。表情もバラエティに富んでいます。翌年同じ種を購入したら、あまりフリルにならなかったのですが・・・。ロットによって違うのかな。安い種なので。
ビオラ・ミックス
手前の紫は一緒にまいたビオラミックス。これもいろいろな色がでました。ロココが100円で、ビオラのミックスの種が50円でした。150円だと苗なら1株くらいでしょうか? 安いので2株? 種から育てると安上がりですね。
ルーフバルコニーで長期留守あり、という過酷な環境でもそこそこ咲きました。花茎が長いのは、そういう品種なのか、間隔を開けなかったからなのかわかりませんが、花瓶にいけやすいので、このほうが好きです
パンジー・ビオラの苗の植え付け
種まきしてポット上げした苗や購入した苗は、晩秋に植え付けます。
時期は、10月中旬がいいとか、11月いっぱいでいいとか、いろいろ言われますが、霜が降りる前に根がよく張れるようにすると、よく咲きます。
植え付け時期は? 初霜っていつ?
1981年から2010年の平均では、旭川は10月8日、札幌は10月25日、仙台は11月10日、東京は12月20日、名古屋は11月27日、京都は11月18日、大阪は12月5日、福岡は12月12日頃(Wikipediaより)。
この時期までに根がしっかり張るのが理想的というわけですね。だから関東辺りだと10月中旬頃からがいいとか、11月いっぱいだとかいうわけですか。
1、2ヶ月あれば十分根が張れますからね。とは言うものの、あくまでそれは理想なので、寒くなる前に植え付ければ、だいたいよく咲くと思います。
かわいいパンジーが「買って」と言っていたら、連れて帰って植えてあげましょう。
年が明けてから売れ残りを買ってじっとその成長を見守るというのも一つの楽しみ方だと思います。見切り品がよく育つとちょっとうれしいですね。
苗の選び方・植え付け方
これはパンジーに限ったことではないですが、買う時にポットの土がビチャビチャに濡れていると根腐れしている可能性があります。
白い根がしっかり回っているのが理想的です。
根がまわりすぎていたら、下の方を少しほぐして植え付けます。根が弱っている状態の株は、根をいじらない方がよいでしょう。
土の状態を見て、水はけのよい土をつくり、肥料を入れます。
うちの庭の場合は、夏にピーマンなどの畑になる場所に、冬から春はパンジーとチューリップを植え付けるので、野菜を抜いたあとに少し耕して腐葉土・牛糞などをあれば足し、緩行性肥料を入れて植え付けています。
花瓶にいけて楽しもう
パンジー・ビオラのような茎が短い花は、100円均一で売っている花瓶がぴったりです。花瓶やミルクピッチャーも花瓶のかわりに使えます。
ベランダで育てる場合には、花が咲いたら枯れる前に切ったほうが、花弁が散らからなくていいですよ。室内に入れて楽しみましょう。春から秋は、玄関、テーブル、トイレ、洗面所とあちこちに花をいけています。切ってポンと花瓶に入れるだけです。
またベランダに花があると、多肉やほかの植物を撮影するときの背景にもなります。緑や黄色が背景だと多肉も引き立ちますね。
【豆知識】パンジーは北欧では継母と呼ばれる
ちなみに、北欧、ドイツ、スコットランドではパンジーのことを「stepmother、stiefmütterchen(継母)」と呼ぶそうです。パンジーの下の中央の花弁が意地悪な継母(豪華に着飾っている)、その両隣がその意地悪な娘たち(母親と同じく着飾っている)、意地悪な姉妹の間で窮屈そうにしている上の花弁がかわいそうな継子(地味で着飾らせてもらえない)に見えるからだそうです。
最近日本では上の花弁がうさぎ耳になって主役に躍り出ているので、北欧の人が見ると驚くかもしれませんね。
マミラリアもビオラに囲まれうれしそう。
買っても安いパンジー・ビオラですが、種から育てるのも楽しいですよ。時間があったらぜひ。なければ苗を!
準備は今から。パンビオなくして春の庭なし、ですよ!
春の切り戻しについては関連記事を見てね。
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