熊の手のような葉っぱがかわいいコチレドン熊童子。いままであまりうまく育てられなかったのですが、今年はいい感じです。いったい何がよかったのでしょうか。熊童子の育て方のポイントを解説します。
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コチレドン熊童子
熊童子(学名 cotyledon-tomentosa)は、南アフリカ原産、ベンケイソウ科コチレドン属の低木です。葉っぱの先がギザギザになっていて、これが子熊の手のように見えるため、熊童子と呼ばれています。
わたしが多肉植物の栽培を始めた頃に購入したカット苗セットに入っていた初期メンバーの一員です。しかし、変化に乏しいので、これまであまり関心を持ってきませんでした。
すまぬ・・・。
たしか一昨年の秋まで小さい鉢に入れて育てていたのですが、葉っぱが落ちることが多く、気難しいなと思っていました。
それで、小さい鉢が管理するのが面倒くさくなって、、テラコッタの浅鉢に他の調子を崩した多肉植物と一緒にまとめて植えてしまったのです。しつこいカビの生えたやつとかと一緒に・・・。
その後、去年の夏は、長梅雨の後の猛暑で、やはり乙女心と同様に葉っぱが落ちたりもしたのですが、今年は非常に順調です。本来のぷっくりした葉がかわいくなってきました。
熊童子が元気に育つようになった理由
それで、なんで元気になったのかなと考えていたのですが、自分の育て方が適当だったのが最大の原因なのですが、他にもいくつか心当たりがあるので、同じようにうまく熊童子が育たないという人の参考になればと思い、ちょっと気づいたことを書いてみます。
鉢を大きくした
ちんまりした状態で販売されているので、あの状態が自然かと思いがちですが、あれは挿し木したばかりの状態で、実際には低木(shrub)なのです。大きくなると茎が木質化して、低木になります。
低木といってもそれほど大きくなるわけではなく、カネノナルキくらいの感じだろうと思います。
ですから、購入してしばらくすると小さい鉢では根詰まりしてしまいますし、地上部に見合った土の量がないため水分不足で下葉が落ちやすくなります。
自分は素焼きの小さい鉢に入れていたので、それが最大の間違いでした。まあなんとなくわかってはいたんだけど大きくしたくなかったから・・・。
ですから、少し窮屈になってきたら、ひとまわり大きい鉢に植え替えましょう。逆に小さい苗を大きすぎる鉢に植えるのは、根腐れしやすくなるので要注意です。
肥料をあげた
肥料をあげたのも良かったと思います。なんか葉っぱに厚みが出て、ポロポロ落ちなくなりました。
それまでは多肉植物用の土だけで植えていたと思うのですが、軽石主体であるため、排水性は非常に良いものの、保水性や保肥性にやや劣ります。
大きい鉢に植え替えたときは、それに赤玉土や観葉植物用の土など、他の植物に使用した土を再利用して混ぜました。
これによって少し保水性・保肥性があがり、さらに肥料としてマグァンプKを与えました。そして、気持ち水やりを多めにしてみたところ、葉っぱがぷっくりしてきました。
カクト・ロコさんの品種紹介ページにも、肥料を好みますと書いてあります。肥料をあげて、さらにそこそこ水もあげたほうが、よく育つようになると思います。
水やり頻度を増やした
それほど古くない下の葉がカラカラになって落ちるようなら、水が足りなすぎると思います。そのような場合は、春と秋のよく成長する時期に少し多めに水をあげましょう。古い葉が落ちるのは古くなっただけなので問題ありません。
水やり多めに育てる前提として、水はけのよい土に植える必要があります。翌日になっても表面が濡れているような土はダメだと思います。
ただし熊童子は、夏の暑さや蒸れが苦手です。真夏は要注意です。いきなり葉っぱが腐ったようになって落ちる場合は、逆に水が多すぎたのかもしれません。
素焼きやテラコッタの鉢のほうが乾きやすく、また夏でもひんやりしています。黒いプラスチックの鉢は日が当たると鉢中が暖まってしまいます。
大きめの素焼きの鉢に乾きやすい土で植えると、ザブザブ水をあげてもジメジメしないので、元気に育つようになると思います。
残暑がそれほどでもなかった
当地の場合、今年の夏は9月に入って一度非常に涼しくなり、8月の暑さも去年ほどではなかったので、あまり蒸れに心配せずにザブザブと水をあげることができました。
梅雨から残暑の時期までは、できるだけいじらずに涼しい場所で管理します。水もほどほどにあげないと葉がカラカラになって落ちます。
いま12月ですが、まだ晴れの日の日中のベランダの温度は25度もあります。新葉が出てきており、まだ成長しています。こういう状態の時はまだ水をあげて大丈夫です。寒さで成長がとまってきたら控えめにします。
熊童子の挿し木
葉挿しよりも挿し木のほうが成功しやすいです。頂芽を切って挿し穂にして、乾いた土に挿します。発根したら水をあげます。
時期は、秋に涼しくなった頃が最も適しています。あまり遅いと気温が低くなってしまい、成長が衰え、発根しにくくなります。
また、先ほど述べたように熊童子は高温多湿が苦手なので、とくに蒸し暑い地方では、それまでに根をよく育てて充実した株にしておきたいです。そのような地方では、春よりも秋がベターです。
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おわりに
いままであまり好きではなかったので、昔の写真すらあまりないのですが、かっこよくなってきたので、急に自分の中で価値が上がりました(笑)
ではまた〜。